今回は英紙「ガーディアン」の特集記事で、
世界的な人気が高まっている日本独自のジャズが、
いかにして生まれたのかが解説されています。
早速ですが、以下が要点になります。
「ジャズは間違いなくアメリカの芸術様式であり、
ヒップホップと並んで米国最大の文化的業績だ。
1920年代から30年代にかけて米国の演奏家が日本の都市を巡り、
それにより健全なシーンが日本で形成されていった。
しかし戦中は『敵性音楽』となり、禁止となる。
戦後は米軍がジャズのレコードを持ち込み、
日本の音楽家は米兵たちの前で演奏をする仕事に就いた。
ジャズ喫茶は日本独自の現象で、好きなだけレコードを聴けた。
一部の人たちにとってジャズは『現代』を伝える音だった。
戦後間もない頃は、日本のミュージシャンたちは、
憧れのアメリカ人歌手の真似をするのが基本だった。
『J-Jazz』復刻版シリーズの共同キュレーター、
トニー・ヒギンズは『そういうものだ』と指摘する。
『最初は模倣から始まり、モノにして、進化を遂げるのだ』と。
日本のモダン・ジャズの誕生を語る上で、
重要なベースとなるのが穐吉敏子(あきよしとしこ)の存在だ。
米国のアーティストの模倣から脱却し、
日本独自のサウンドとアイデンティティを確立した、
最初の日本人アーティストだからだ。
92歳になる今も、精力的に活動している。
日本のレコーディングスタジオの高い技術により、
日本のレコードの多くはジャズ史上最高の音質を誇っている。
1970年代には小さな個人レーベルが日本でも台頭し、
個性的なアーティストに活躍の場が生まれた。
『より自由な発想の音楽への移行』とビギンズは説明する。
『彼らはスーツを脱ぎ、自由な格好をし始めた。
米国歌手の影響を受けつつ、より独自の音楽を作り、
より即興で演奏をするようになっていったんだ』。
その後、欧米は数十年にわたり日本文化の虜となる。
アニメの人気は常に高く、今はシティポップが話題を呼んでいる。
そしてついに、日本のジャズが発掘される時を迎えたのだ」記事は最後に、福居良氏が再発見された事などにより、
日本のジャズの人気は世界的に高まっており、
日本のジャズレコードのオリジナル盤が高騰している点を指摘。
ビギンズさんは「だからレコードを復刻したいんだ」と語っています。
記事にはジャズを愛する英国の人々から、
多くのコメントが寄せられていました。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
海外「一瞬で心を盗まれた」 ルパン主題歌のジャズアレンジが格好良過ぎる
翻訳元
■■■ 本当に興味深い記事だった。
そしてこの女性の画像*はファンタスティックだ!
+17 (*穐吉敏子氏。1958年に撮影されたもの)
■ 現代の日本のポップやヒップホップには、
多くのジャズの要素が注入されている。
過去20年間はそういう状況が続いてるね。
大げさでもなんでもなく、日本という国は今現在、
世界で最もジャズが活況を呈してる国かもしれない。
+10 ■ いや、その通りだと思うよ。
今まで色々な意見を見てて思った事なんだけど、
日本語には「障害物」が多いから、
変拍子のようなジャズのアプローチを、
どうしても使わざるを得ないんじゃないかな。
北欧やフィンランドの言語にも、
日本語と同じような「障害物」が見られる。
ヘビメタのファンなら分かってくれるはず。
+4■ 人を惹きつけてやまない魅力があるね。
日本の活気に満ちたジャズシーンについて、
僕はあまり知らなかった事を認めなければならない。
だけどお気に入りのレコードの1つは、
日本のマサヒロ・ヒノもフィーチャリングしてる、
マル・ウォルドロンの「Moods」なんだ。
+14 ■ マルは私たちの友人だった。
夫のマルチェロ・メリスとマルは、
デュオでイタリア・ツアーをしてたの。
私たちは1981年に東京に引っ越して、6年暮らした。
マルが東京に来ると、よくウチのピアノで、
ライブ前の午後にウォーミングアップをしていた。
マルは日本でとても愛されてたわね。
残念ながら彼が旅立ってしまった時は、
多くの日本人が悲しみにくれたの。
+8■ 日本のジャズと言ったら、ただ一言。ヒロミ(上原)だ。
+19 ■ WOW 素晴らしい音楽家を紹介してくれてありがとう!
+6■ 良記事に感謝する。
ヒロシ・スズキの「キャット」(1975年)は、
自分にとってお気に入りの1枚なんだ。
あれは驚異的なレコードだよ。
+5■ 日本のジャズは本当に凄い。
そしてシティ・ポップは衝撃的。
+2「日本は時代の先を行っていた」 80年代のJ-POPが世界的なブームに ■ 日本のメタルもそう。
一流のギタリスト、ドラマー、ベーシストが揃ってる。
■ 日本には現代にも素晴らしいジャズミュージシャンがいるよ。
SLEEP WALKER、Soil & Pimp Sessions、
そしてKYOTO JAZZ MASSIVEなどなど。
+7 ■ 誰かが彼らの名前を挙げてくれるのを待っていた🙂
+3 ■ SLEEP WALKERの「Eclipse」は名曲だよな。
+3 ■ あるいは「Wind」か。
どちらも傑作である事は間違いない。
+2■ 記事ではアメリカの模倣をしたと指摘されてるけど、
日本人が模倣してたのはアメリカだけじゃないよ。
「見砂和照と東京キューバン・ボーイズ」は、
「レクオーナ・キューバン・ボーイズ」をお手本にして、
日本の伝統音楽との魅力的な融合を見せただけじゃなくて、
素晴らしいビッグバンドのラテン音楽も制作したんだ。
日本人は常にラテン音楽に特別な魅力を感じてるようだ。
+9「完全に日本の風景じゃん…」 南米にそびえる本格的な日本のお城に驚きの声 ■ 日本国外最大の日本人居住地はブラジルで、
多くの出稼ぎ労働者がその後日本に戻った。
その事も影響してるんじゃないかね。
+8 ■ へぇ、ブラジルってそうだったんだ。
ペルーに日系人が多い事は知ってたけど。
■ ちょうど日本ジャズの沼に入ろうとしてたところ。
質の高い音楽が沢山ある事は前から知ってたけど、
どこから手をつけていいか分からなかった。
マサブミ・キクチとリョウ・フクイの2人は、
これまでに心から感銘を受けた人たちだ。
最近復刻版が発売されてるのは本当にありがたい。
+2 ■ 俺はJ-jazzのコンピレーションアルバムから出発した。
自分のラジオ番組でも定期的に取り上げてるよ。
■ 去年偶然、トシコ・アキヨシの演奏をYouTubeで観たけど、
彼女のスタイルを一発で気に入ってしまった。
+5■ 日本には常にあらゆる分野で独自の、
そして他の世界よりも優れたバージョンがある。
世界で最も魅力的な国だろう。
+9「もう日本以外には住めない」 『日本が世界最高の国である3つの理由』が話題 ■ 流行りに敏感な人たちがなんと言おうと、
サンドイッチだけは俺たちが上だ。
+5 ■ ケーキにも同じ事が言える。
+1 ■ 日本は一流のケーキ屋が山ほどある国だよ。
今暮らしてる家の徒歩5分圏内だけでも、
美味しいケーキ屋が2軒もある。
神戸屋のサンドイッチも最高だ。
+6 ■ セブンイレブンのツナ&たまごサンドは絶品だぞ。
いちごのフルーツサンドだってそう。
ローソンのカスタードサンドまで控えてるが?
+3■ 日本のジャズは本当に聴く価値がある。
僕ももっと色々なJ-jazzを聴いてみたい。
+2■ 何もジャズに限った話じゃない。
日本はあらゆるジャンルに世界的な音楽家がいるし、
過去にも素晴らしい人たちが存在した。
インターネットが普及したおかげで、
発売当時には不可能だったアクセスも可能になった。
+8■ 日本のインストゥルメンタル・ミュージックは、
ジャズ・フュージョン、プログレッシブ・ロック、
メタルなどなど、あらゆる形態に及んでる。
そして日本の音楽は、男女のバランスが取れてるのが特徴。
多くのバンドのメンバーに女性がいたり、
あるいは女性だけのバンドだってある。
その理由はおそらく教育にあるんだろう。
東京音楽大学では多くの女子学生たちが、
エレキギターやキーボードを抱えてる。
ロンドンの音楽学校の周辺では、
そういった姿はあまり見かけないからね。
+18「日本に負けたのも当然だ」 女性も大活躍する日本の漫画界の特殊性が話題に■ 70年代前半に発売された日本のカセットには、
「デモ用」カセットが付属されてたんだよ。
そこには「荒川バンド」みたいに、
ジャズを演奏するグループが多く登場した。
YouTubeでもいくつか観る事が出来るのでぜひ。
+5■ 2年前に息子が日本の音楽を紹介してくれたんだ。
ユミ・マツトウヤや他の多くの音楽をね。
日本の音楽はあまりにも広大で、圧倒されてしまったよ。
日本のポップスやロックはどこかで聞いた事があるような、
それでいて違うような、そんな不思議な感覚に駆られる。
ジャズからの影響も強く感じるね。
+16 ■ もし日本のシティポップが好きなら、
チュウ・コサカ、タツロウ・ヤマシタ、
YMOあたりから聴く事をオススメします。
■ 個人的な意見だが、今や日本は世界の音楽の中心だ。
それも、あらゆるジャンルでね。
+3■ 僕が初めて日本のジャズに触れたのは10代の頃、
90年代にリリースされたコンピレーションアルバムだった。
最近では、Kyoto Jazz Massiveの新しいアルバムを聴いてる。
その過程で本当に沢山の素晴らしい発見があったよ。
日本のシティ・ポップや環境音楽も探求する価値がある。
沢山の偉大な音楽が、発見されるのを待っているのだから……。
+7
こういった趣味人が集まるような記事の反応の好きなところは、
それぞれの意見が非常にフェアなところなんですよね。
「自分達が一番進んでいて他の地域の音楽なんて興味がない」
という発想はほぼ見られず、良い物は良いと絶賛する。
サンドイッチの話にまで話が飛んでいましたが、
「いやいや、日本のサンドイッチは美味しいんだぞ」と、
サンドイッチの本場で、プライドもあるであろう人たちが、
わざわざ反論をするなんて、とても素敵な事だと思うんですよね。
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