映像は中国の国営テレビ「中央電視台」が制作したドキュメンタリーで、
「列強の台頭」というシリーズ物の7作目かと思うのですが、
「百年維新」として、ペリー来航、明治維新、富国強兵、近代国家の建設、
日本の帝国主義化、敗戦、そして復興までが描かれています。
中国で放送されたのは2006年11月ということで、
安倍首相の訪中で首脳会談が実現し、日中関係が雪溶けに向かった時期。
そういった背景も考慮すべきなのかなとは思いますが、
とにかくも、中国人からは率直な意見が寄せられていました。
[中央電視台]大國崛起 - 07. 百年維新(日本) Part 1/5
■ 日本は敵のやり方を学んで、敵を制したわけだよね。
中国■ 当時の欧米列強は中国に注意を注いでたから、
客観的に見た場合、日本はその間、維新を成し遂げるだけの余裕を持てた、
っていう考え方もできなくはない。
中国■ どうして日本はいつも成功するんだろうな。
今では世界有数の経済大国だもんね。
香港■ 中国は儒教があまりにも深く浸透しすぎてたんだよ。
日本の場合、思想的に中国ほど深くはまってなかった。
4大文明の古い国は、歴史的な思想に足を引っ張られたんだ……。
イギリス在住■ 中国は複数の国に分かれるべきなんだよ。それが中国人の幸せに繋がる。
大きな国っていうのはそれなりに負担も大きいんだ。
スイスは小さいけど、ダメな国か?
アジアの主導権は日本とアメリカに渡そう。
オーストラリア在住 ■ 日本は外国に学び、国難から立ち上がる道を求めた。
みんなが団結し、強大国になる道を求めた。
中国人の場合はひとりよがりなところがあるからね。
自分達の文化に自尊心を持ち、外来の文化と対峙しても気にかけない。
でも民族が歴史的に引き継いできた欠点は、変えることが出来るんだ。
長所は長所でそのまま保たないといけない。
性質が違うものでも良いと思えば吸収して、力に変えればいいんだ。
中国■ 当時の日本は列強に刺激を受けてから、
身分や年齢で区別するようなことはせず、
すべての人間が欧米に学べられるような環境を作った。
アメリカ在住 ■ 色んな国のこういうドキュメンタリーを観てきたけど、
民主的だから裕福になるんじゃなくて、
裕福だから民主的になるってことが分かった。
オーストラリア在住■ 俺たちの母国、中国の維新はいつ起こるんだ?
ブータン在住■ 中国は漢の時代から明の中期まで、世界で最も進んだ国家だった。
計算すると、だいたい2千年もの長い期間なんだ。
その間、世界が中国に学んでいた。
中国が劣勢にあるのは一時的なもので、
また中国の時代が来ることを強く信じてる。
アイルランド在住 ■ 当時の中国は、信じるべき対象が悲しいくらいに欠如してた。
日本は中国とは違って、天皇、そして国家。
忠義を尽くすべき明らかな対象が2つ存在してたんだ。
中国 ■ 中国人の信条は深すぎたんだよ。
日本には開放的な若者がいて、自分達の文化にそこまで思い入れがなかった。
科学と技術が、自分達の国を強大にする手段だ
ってことを分かってたの。
イギリス在住■ 日本人は本当に力強い民族だね。いつかは追い抜きたい。
スペイン在住 ■ 他国を率直に認められるアンタらも捨てたもんじゃないぜ。
フランス在住 ■ 本当に、俺たちは日本からよく学ぶべきだな。
中国■ 日本人って凄いわ。
清朝も開国してたなら好きだったんだけどなぁ。
イギリス在住 ■ はっきり言って、孔子の教えが中国人にとっては桎梏だった。
カナダ在住■ 清王朝は、保守派が優位を占めてたわけで。
改革を推し進めようとする維新派は風下に立ってた。
だけど、日本はそうじゃなかったんだよね。
中国■ 本当に面白かった。
内容はすべて客観的で、日本に対する先入観を捨て去って描いてた。
中国のテレビ局がこういった番組を作れるなんて、中国は本当に進歩的になったね。
海外に住む華人として、制作チームに感謝します。
マレーシア華僑 ■ もし日本と中国が共に維新に成功していたらならば。
その場合、日本は中国を攻めてきたのだろうか。
中国■ 清が滅んだ頃の中国の経済力って米英に次いで世界3位だったんだよね。
あの時期が中国の1つの転換期だったと思う。
もし当時のトップが上手く処理してたら、
歴史は大きく変わってたんじゃないかと思うんだ。
中国 ■ 世界3位? ホントなのそれ?
中国 ■ 日本は戦後すぐに復興して世界第二位の経済大国にのし上がった。
公平に見ると、本当に力強い国だと思う。
イギリス在住■ この動画を観て、俺は日本という国に敬服したよ。
カナダ在住 ■ 素晴らしいドキュメンタリーでした。投稿してくれてありがとう。
中国 日本への中傷がまったくなかった、とは言いませんが、全体からみればごく一部。
冷静に当時の日本と中国(清)を分析する方が多かった印象です。
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