リュミエール兄弟によって映画が発明された国であり、
その創成期において、世界一の技術を誇っていたフランス。
その後多くの名作や名監督、名俳優を輩出してきましたが、
近年のフランス映画界はハリウッドの娯楽大作などに押され、
かつてほどの存在感は放てなくなっているのが現状です。
そういった中で、3月公開の日本のアニメ作品、
「劇場版 呪術廻戦 0」は、初日に観客動員数11万人を記録
(参考で、現在日本で大ヒット中の「シン・ウルトラマン」は、
公開8日間で観客動員100万人。仏の人口は日本の約半分)。
一方で同時期に公開されたフランスの大作コメディ映画、
「Kung Fu Zohra」は10日間で2万人に届かなかった事が、
日本アニメとフランス映画の立ち位置を象徴しているとして、
フランスのネット上で話題となりました。
人気の面で興隆を続ける日本アニメと衰退する仏映画の差に、
現地から様々な反応が寄せられていました。
その一部をご紹介しますので、ごらんください。
「日本は振り幅が凄すぎる」 外国人映画監督が撮影した日本の姿に感動の声が殺到
翻訳元
■■■ 実際問題、最近の日本アニメと比較をすると、
フランス映画が批判されるのも仕方がない気がする。
■ 「呪術廻戦」を映画館まで観に行った人が、
その後にフランスの映画を観に行くとは思えないもんなぁ。
+32■ みんな同じような映画ばかりでウンザリしてるんだよ。
「呪術廻戦」と比較しても無意味だ。
+11■ フランス映画の凋落をアニメのせいにしても仕方がない。
この国の映画界は、本当に才能豊かな人たちよりも、
ただ美大を出た人や劇場の出身者を優遇し続けた。
その結果が今の惨状なんだろうと思う。
Netflixにもフランスの映画は少ないね。
みんな日本のアニメに行っちゃうし。
■ でも「凡庸な」フランス映画の脚本も、
アニメになれば評価されちゃったりするんでしょ。
■ フランス映画はちょっとダサい感じがするんだよね。
アニメとの比較以前の問題の気がするわ。
■ フランス映画を復活させるには、
「呪術廻戦」のような自由さが必要なんだよ。
+14■ 「ニューヨーク←→パリ大冒険」(1973年)を観たけど、
昔のフランス映画は凄かったね。
今は俳優の質も落ちちゃってるからさ……。
■ 日本の名作とフランス映画の比較は無理があるのでは?🤷🏻♀️
「日本には傑作が多すぎる!」 米サイト選出『日本映画歴代ベスト40』が話題に■ フランス映画にもまだまだ珠玉の作品はあるぞ。
「ウルフズ・コール」(2019年)とか、
最近では「神々の山嶺」*が良かった。
(*夢枕獏(作)・谷口ジロー(画)による人気漫画のアニメ化)
■ 「日本のせいでフランス映画が没落した」
みたいな言い方は明らかに間違ってるからやめとけよ。
+3■ 正直「呪術廻戦」の映画はイマイチだったけどね。
フランスのコメディと比較するとマシだけど。
■ 質の高いアニメ作品と平凡なフランス映画を比較してるだけでは?
単にフランスを批判したいだけに聞こえる。
+11 ■ 自国の映画を客観的に「ダサくて冗長」って批判するのは、
本当に反フランス的な行為なのかな?
愛国心を持って平凡な作品を高く評価するべきかい?
+9■ フランスも普通の映画では可能性を秘めてるけど、
アニメーション作品は期待出来ないよね。
+7■ アニメの実写版もフランスでは人がいっぱい入るしねw
+2「日本でも通用するはず!」 実写版『シティーハンター』がフランスで大ヒット■ 日本のアニメの開発コストを甘く見てはいけない。
+2■ 叩かれるのを覚悟で書くけど、
「憎しみ」(1995年)が「呪術廻戦」より上💀
+2■ ターゲット層というものがあるから、
日本映画が上手く行ってる事と、
フランス映画が上手く行ってない事は関係がないよ。
■ むしろフランスの映画館を存続させてる、
「呪術廻戦」や他の日本アニメに感謝するべきだが。
+3■ フランス映画の没落に日本人は関係ないよね。
まさかフランスでアニメがここまで人気が出るとは、
日本人も予測してなかっただろうし😰
■ 人気は決して芸術的な質の高さを示すものじゃない。
多くのアーティストが没後に真価を認められてるわけだし。
■ そういう姿勢がフランス映画を没落させたんだよ。
映画は一般大衆のために作られるのであって、
マスコミや批評家のために作るわけではない。
+2■ 「日本のせいでフランス映画が没落した」
みたいな言い方は明らかに間違ってるからやめとけ。
+3■ こっちの中身のない映画スタジオの作品と、
多くのファンが待ち焦がれる「呪術廻戦」とじゃ、
はっきり言って比較にすらならないでしょ。
予算にも違いがあるはずだし。
+11■ 一部のフランス映画が凡庸さを極めてるのは、
国や自治体から補助を受けてる事に起因してるのかも。
利益よりも、「意向」が重要になるわけで。
+2■ フランス映画にも名作はいっぱいあるのにな。
「アズールとアスマール」(2006)、
「キリクと魔女」(1998年)、
「アメリ」(2001年)、「コーラス」(2004年)。
+17■ フランスにも良い映画があるっていうのは間違いないんだよ。
最悪なのは、長年同じような事をやり続けてる、
何十本ものコメディがそれを台無しにしてるという事実だ。
+970■ スーパーヒーローモノであれ特撮モノであれ、
そういった巨大な人気シリーズを、
フランスは今までに一度も生み出せてないからなぁ。
+17「日本が世界を支配してたのか」 日本のソフトパワーが世界的に桁違いだと話題に■ フランス映画界は予算がないからリスクを冒せず、
今までに何度も観たような作品ばかりが作られてる。
それが現状なんじゃないかね。
■ フランスでは日本のアニメが玉座に座ったのさ。
+6■ 個人的にはくだらない映画を一掃してくれた、
日本の人たちに感謝してるけどね。
+2■ フランス映画の興行がイマイチなのは日本の責任じゃない。
日本人は自分たちの仕事をしてるだけ。
フランスの監督や業界も、自分の仕事をすればいいだけなんだよ。
日本においてフランス映画というと、
かつてはアラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」、
2000年以降なら世界中でヒットした「アメリ」が有名ですが、
日本におけるフランス語映画の中で歴代1位のヒットは、
2012年日本公開の「最強のふたり」で、10年前のこと。
全体の勢いに関係なく、優れた作品が正当に評価されるのは、
やはり素晴らしい事ですし、嬉しくもあります。
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