日本人は遥か昔から、宙を舞う蝶を愛で、
蛍の光を鑑賞し、スズムシの鳴き声に耳を傾けるなど、
昆虫が様々な方法で表現する美しさを愛してきました。
子供達が網やカゴを手に採集に出かける光景も、
日本国外ではあまり見られない光景です。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は随筆「虫の音楽家」で、
コオロギの鳴き声に空想を膨らませる日本人に感動し、
西洋人はそこから学ぶべきだと書き記しています。
今回の翻訳元でも、明治時代の虫売りの写真とともに、
日本の昆虫文化の特異性が以下のように紹介されています。
「平安時代の貴族や武士は『鳴く虫』を珍重し、
しばしば宮中に献上していたと伝えられている。
やがて『鳴く虫』は産業となり、飼育方法も高度化し、
越冬中の卵を温める技術も開発され、高値で売られるようになった。
虫カゴも基本的な竹細工の物から漆塗りの物まで、
様々な質の物が売られていた。
明治時代になっても虫売りの文化は衰えず、
売られていた虫の種類は12種にまで増加した。
第二次世界大戦の戦禍により業界は壊滅的な打撃を受けたが、
終戦後は癒しを求め再び昆虫への興味が高まり、
銀座の商店街でも売られるようになった。
やがて日本の子供達はカブトムシをペットとして飼い、
時には友人と戦わせるために調教するようになった。
戦後の日本は『奇跡』と呼ばれる経済成長期を経て、
アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となった。
生活水準が上がった事でライフスタイルが洗練され、
さらに子供達がテレビゲームに熱中するようになった事で、
昆虫採集の文化は衰退してしまった。
しかし1990年代、田尻智という人物が、
少年時代に故郷で楽しんだ虫捕りや、
昆虫相撲などから着想を得たゲームを製作する。
そのゲームは『ポケットモンスター』と名付けられ、
世界中のエンターテインメントに影響を与える事となった」以上になります。
全世界で3700万本以上を売り上げた、
任天堂の「あつまれ どうぶつの森」にも虫捕りは登場し、
その影響で世界的にその文化や遊びが知れ渡ったわけですが、
多くの外国人にとっては、虫を愛するという文化は、
やはり非常に興味深いものであったようでした。
「日本に行くしかない!」 日本にとんでもない博物館が存在すると海外で話題に
翻訳元(シェアページからも)
■ 日本でそんなに昆虫が愛されてきたなんて、
それこそ一度も考えた事がなかった🙏🙏
+1 ポルトガル■ 素晴らしい。
見逃してしまいがちな、日本の歴史の細部と言えるね。
+3 アメリカ■ たしかに昆虫採集なんてポケモンっぽいな。
点と点が線でつながった感覚だ。
+3 カナダ■ アイオワ州でもコオロギの鳴き声がよく聞こえたんだがなぁ。
今は滅多に聞く事がない。
虫を排除し過ぎてしまったから。
+4 アメリカ■ 1970年代に読んだ物語を思い出した。
その物語には日本人の少年が登場して、
ペットのコオロギを立派なカゴで飼ってたの。
その子の父親が露天商という事も覚えてる。
誰かこの物語の名前を知らないかしら?
+2 アメリカ■ キャンプをしている時に、
虫や動物の鳴き声を聴きながら過ごす時間は、
本当に特別なものだと思ってる。
+4 フィリピン ■ そう、「キャンプをしている時」はね。
+2 国籍不明■ コオロギを飼って家の中で聴くのって最高だろうなぁ。
すごく癒される鳴き声だから。
+1 アメリカ■ 私も虫の鳴き声は好きだよ。
ただ家の中で発見したくはないだけで🤷♀️😹
+2 イギリス海外「日本は恐ろしいw」 安全な日本に移住した豪州人を襲った悲劇が話題に■ ビデオゲームのファンとして、
日本の長い昆虫採集の歴史を知る事が出来て良かった。
ポケモンのタジリに影響を与えた事は知ってたけど、
こんなに豊かな歴史があったとは!
+1 国籍不明 ■ 昆虫を愛でる文化が存在するなんて知らなかったよ。
何歳になっても学びがあるものだ。
+10 バヌアツ■ 子供達が昆虫採集をするっていうのはつまり、
ゲーム機なんてなかった頃のポケモンだね。
+3 インド■ 本当に興味深い記事だった。
ラジオやテレビ、電子音楽がなければ、
人はより自然な気分転換が出来たんだろうに。
+2 カナダ■ 昔はコオロギの鳴き声が聴こえてきたのに、
今は車の音しか聞こえてこない。
カエルの鳴き声も最近は全然……。
私を落ち着かせてくれる音だったのに😥😥😥
+6 アメリカ ■ 我が家の近くではコオロギたちの鳴き声がする。
自分は恵まれてるんだなぁ。
+1 オーストラリア■ 日本の昆虫文化の歴史、面白過ぎでしょ😃
+3 オーストラリア外国人 「日本の歴史で一番好きな時代は?」 ■ ちなみに東京のセミの鳴き声は夏の間、
他の全ての音を掻き消してしまう。
+4 アメリカ ■ そう、セミ捕りも日本ですごく人気でした。
その時期、あるいはその日の時間帯によって、
セミの鳴き声は変わってくるので、
その時間帯の情景を映し出すために、
映画監督達は特定の種類のセミを作品に使っていました。
そのようにして日本の昆虫採集の文化は、
非常に高度化していったのです。
+2 投稿者■ 素晴らしい歴史の話をありがとう!!
私たちがニュージーランドに住んでいた時、
夕方に窓辺で鳴くセミの声が大好きだった。
+2 イギリス■ 昆虫で商売が成り立つなんて驚異的だね。
+1 アメリカ■ そんな「楽器」があったなんて思いもしなかった。
南アフリカ■ 露天商の人たちは、売るための虫も、
全て自分たちで捕まえてたって事なのかな😳
+2 アメリカ■ アメリカ合衆国の揺籃期の人々は、
マッチ箱に虫を入れて天気を予測してたんだ。
虫の反応や見た目でその日の天気や、
天候の移り変わりを知る事が出来たから。
何を隠そう自分のおばあちゃんもそうしてた。
+2 アメリカ「日本人より日本の天気に詳しくなった」 日本の天気番組が海外ファンに占拠される事態に■ 僕は1960年代に日本で生まれて、
1986年まで向こうで暮らしてたんだ。
子供の頃はまだ昆虫を売る露天商がいくつかあったよ。
もちろん虫捕りは夏の風物詩で、
子供たちの間では大人気だった。
夏の間のセミの鳴き声も好きだったなぁ。
大きなデパートのペット売り場でも、
本当に「売り物」という状態で昆虫が売られてたけど、
特にカブトムシが一番人気だったのを覚えてる。
今だと、愛好家たちが集めた希少な昆虫の中には、
驚くほど高価な個体もあるよ。
+18 国籍不明■ エリートたちの思惑通りになれば、
もうすぐ近くのスーパーでも見られるようになる。
カナダ (※昆虫食を指しているのだと思われます)
■ 子供の頃に日本に住んでたけど、
虫を飼う事はたしかにすごく人気だった。
当時の日本の集合住宅はあまり広くなかったから、
動物を飼えない代わりなのかなって、
子供心にそう思ってたのを今思い出した。
+2 アメリカ■ なんて面白い国なんだろう!
日本人は虫の音だけが好きだったのかな?
それとも花みたいににそれぞれの種類に意味を見出していた?
私もポケモンと一緒に成長してきた。
今でもたまにやってるよ!
大好きなゲームの源流を知る事が出来て良かった。
+2 アメリカ■ 夜に寝る時に聴くコオロギの鳴き声が大好き。
そしてセミの鳴き声も。
子供の頃の日本の夏の思い出なの🥰
+1 国籍不明■ 自分も日本で暮らしてた事がある!
日本の地方に住んでた事もあって、
よく自分たちで昆虫のペットを捕まえてた。
虫捕り網、虫カゴ、虫眼鏡はどこにでも売ってたよ。
スイカの皮を置いておけば色々な虫が集まる事は、
日本の子供たちなら全員が知ってたね。
+2 アメリカ■ 「どうぶつの森」でコオロギを捕まえた後、
テラリウム(ガラス容器)じゃなくて、
カゴの中で飼われるのはそういう事だったのか。
ゲームの中では虫を飼ったりするんだけど、
「鳴き声が綺麗だから」っていうのが理由なんだ。
まさかそんな日本古来の文化に、
知らず知らずに自分も参加してたとは……。
+3 アメリカ「日本文化は面白い!」 日本の『節分』がゲームの影響で世界的なイベントに■ 夕暮れの時の虫の音が好きなのは俺だけじゃなかったか。
アメリカ■ 昔からあった文化が現代になって、
最終的にポケモンと結びつくなんて最高だね。
イタリア■ 露天商の話も、昆虫の鳴き声を楽しむ文化も、全てが魅力的。
もし私が当時の日本に住んでいたら、
虫屋さんに足繁く通っていたかもしれない。
アメリカ■ 日本にこんな歴史の側面があったなんて……。
本当に興味深い文化を伝えてくれてありがとう。
+2 アメリカ
そもそも英語は昆虫のボキャブラリーが圧倒的に少ない。
カブトムシもクワガタもカナブンも通常「beetle」ですし、
日本では秋の風物詩の1つであるコオロギやスズムシも、
全て「cricket」でまとめられてしまいます。
この辺はやはり、興味の差の表れではないかと思われます。
なお日本では偉人の扱いを受ける「昆虫記」のファーブルは、
諸外国はもちろん、本国フランスでさえはほぼ無名です。
- 関連記事
-

↑皆様の応援が、皆様が考えている以上に励みになります。